先物取引は、商品経済、市場経済の発生とともに歴史の表舞台に登場してきました。商品経済では、つねに価格が高下し、変動しつづけます。価格がへんどうすると、その商品を取り扱う業者はつねに価格変動による危険にさらされ、経営が不安定になります。
生産者等の経営が行き詰ってくると、経営自体が活力を失い、停滞します。そこで価格変動リスクに対する保険ニーズが発生します。その際、売買取引に関するこの価格のリスクは、価格の値上がり・値下がりでは取引関係者の多くが損失をこうむるので、その損失者に対する保険の制度は、通常の生命保険等に見られる保険システムでは、ロス・レシオが大きすぎて経済的に成り立ちません。
そこで考え出されたのが先物取引を活用したヘッジの手法です。要は、現物取引と先物取引との関係で、現物市場で買い付けたものは先物市場で売りつなぎ(売りヘッジ)、現物市場で売り付けたものは先物市場で買いつなぐ(買いヘッジ)のです。
そうなれば、その後価格が変動しても、現物の損益と先物の損益が相反するので、この相反する損益を相殺すると、現物の損益が帳消しされてゼロとなり、価格のリスクが解消されます。
もしこの先物市場のヘッジシステムがなければ、生産者や流通業者、実需家は、たとえば抱え込んだ在庫品が、値下がりにより、いつ損失をこうむるかわかりません。そのほか先物市場には公正な価格の形成、重要と供給の調節、価格の平準化など重要な機能があって、市場経済にとってなくてはならない経済機関となっているのです。
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